地方活性化することは、持続的に魅力ある街にすることです。
なぜなら、多くの人々の幸福や社会的な繁栄に寄与することで、その町が自分の誇りであること、住みやすいことが密接に関係してくるからです。
この記事では、地方活性化におけるマーケティングの重要性を実例を交えて伝えます。
地方活性化にマーケティングは重要
地方活性化には、その地域を訪れたくなる仕掛けを作り、地元の観光資源や特産品のPRに繋げていきますが、それを行うためにマーケティングの「誰に」「何を」「どのように」届けるかを設計することがとても重要です。地元の価値は何かを考えてみることが第一歩です。
価値が曖昧だと、自治体が予算を削って行った地方活性化プロジェクトの効果が低くなる可能性が高いです。マーケティング思考を持って、取り組むことで、届けたいものを欲しがっている人の元へ届けられ、地域の経済、文化の発展の持続へとつながります。
地方活性化とは
「地域がそれぞれの地域の経済や社会、文化などの動きを活発化させたり、地域の人々の意欲を向上させたりすることで、地域を維持発展させること」です。
多くの地方の若者は高校卒業と同時に地元を離れ、東京や神奈川などの都会でそのまま就職している人も数多くいます。
地域の経済や社会、文化を持続させていくのが難しい現状です。持続から発展へさせていかなければならないなかで、持続が喫緊の課題になっています。
若者が戻って来たくなる街にすることを目標にするべきです。
その後に、今までの地域の経済、文化の発展を進めていく順番が良いでしょう!
持続させる→発展させる→持続させる→発展させる、この繰り返しです。
都内で進学した学校や会社で、田舎出身という話をすると、都会出身という人に羨ましさを感じたり、自分の地元の田舎さをネタにしたり、自慢する機会というのは少なく感じ、これは良くないことだと思っています。
地元に戻りたくない、地元を出たいと感じる一因になっているでしょう。東京に住んでいるというだけで一種のステータスを感じることもあり、一極集中の弊害であることは否めません。
地方には、それぞれの良さがあり、それを自分たちでも知らないことは多くあります。
マーケティングの重要性
マーケティングとは、何かを説明します。
この画像で表していることが、マーケティングの内容です。
もっと詳しく知りたい方は、こちらの記事を読んでみてください。
地方の観光資源、名産品などを「誰に」「どのように」届けるか、そして、どのようにして足を運んでもらうかが重要だと考えています。
お客様は、その商品が欲しくて買うわけではなく、その商品によって悩みを解決するべくお金を払います。「解決したい悩み=お客様にとっての価値」です。この「価値」を提供できるかが成功の鍵です。
「誰に」は、価値を届けたい人、価値によって悩みを解決できる人
「なにを」が、悩みを解決できる方法
「どのように」という部分は、提供できる価値を届ける手段を指します。
まさに、マーケティングはこの価値を明確にし、地域の良さを活かしてお客様の本能をくすぐり、「行きたい」「買いたい」という行動を起こすことが出来るのです。
届ける相手、届ける価値、届ける手段を考えよう!
地元の特産品を活かしたマラソン大会
地方活性化のイベントとして、とても良いと感じた例を紹介します。
茨城県の水戸市にある千波湖、偕楽園周辺で開催された「メロンメロンラン」というメロン食べ放題のマラソン大会です。趣味(生活の一部)に地方の魅力PRを組み込んだ地域のイベントです。
茨城県はメロンの生産量が全国第1位です。他の県の人からすると、わざわざメロンを食べるために茨城に来たり、オンラインで高いメロンを買うことは稀だと思います。そこで、「メロンメロンラン」はランニングが趣味の人に向けて、ランニングの一部である給水に「メロン」を組み込んだのです。これなら、マラソンに欠かせない給水に「メロン」を組み込むことで、参加者に違和感なく茨城のアピールが出来ているのです!
参加費は距離に応じて変わりますが、5kmだと¥4500です。普通にメロンを食べるには支払うことはないと思いますが、マラソンを楽しめて「メロン食べ放題」となれば、マラソンに付加価値として「メロン」が加わり「運動したい」「メロンが食べられる」という欲求と、「食べる」という本来の本能にアプローチすることが出来ていると思います。
メロンだけでもなく、マラソンだけでもなく、「マラソンしながらメロンを味わう体験」という価値にお金を払っているのです。
走りながら、スマホで写真を撮っている人もいたので、宣伝効果も出場者の人数以上の効果が得られると思います。茨城県としても、メロンと地域の観光資源の2つを同時にPR出来るのです。イベントでの宣伝効果は絶大です。
さらに、素晴らしいポイントが、ボランティアとして参加していたのが、中学生や高校生がだった点です。地元の魅力を伝えることを経験することは、地元の観光スポット、特産を通じて地元に誇りを持つ経験ができます。このような経験は、地元を盛り上げたいと思う意識を植え付け将来的に地元の活性化に貢献してくれることでしょう。
地域のイベントには、学生の積極的な参加を取り入れましょう。
千葉でも、スイカを食べられるマラソン大会が開催されているのをニュースで見聞きしましたが、地域の資源とスポーツイベントを絡めることは面白く話題性がありますね。
地元の魅力知ってますか?
皆さんは、地元の魅力をちゃんと知っていますか?
先日、茨城県で人気になっている商品でこんな経験をしました。「九州に住んでいる人が知っていて、茨城県に住んでいる人が知らない人気商品があった!」
美容室で話していた時のことですが、茨城に住んでいる美容師の方が、九州に住んでいる友人へ「干し芋」が欲しいということで送ってあげたそうです。そのお返しに、九州のお土産などを送り返してくれたやり取りをしていたそうです。
そんなある時、茨城で人気が出ている「なめてみそ納豆みそだれ」を送って欲しいと頼まれたそうです。茨城生まれ茨城育ちの美容師の方は、「なにそれ?」と全く分からなかったそうです。私もその話を聞いた時は、知りませんでした。
このように、地元に住んでいても知らないモノや場所があるのです。
それらは、他の地域から見たらものすごく魅力的です。
旅行行く時に、リサーチすると思いますが、その容量で地元をリサーチしてみてください!もしくは、月に一度配られる地域の情報誌を読んでみるのも新しい発見があり楽しいですよ!!
地元には何も無い、「田舎だから」の言い訳はやめて、魅力掘り出しを行いましょう!気分がワクワクしてくるはずです。どんな場所にも魅力があるのです。知らないだけです。
市外や県外の人に聞いてみる!
(意外と地元民よりめっちゃ知ってます。)
道の駅の魅力
地方活性化のPRの場として、有力で代表的なものが「道の駅」です。
地域の魅力が詰まった宝箱です。行けば地域のことが分かる、軽い旅行をした気分になれる地方活性化のパワースポットです。
茨城県では、2023年4月末頃に「道の駅常総」が新たにオープンしました。
メディアにも取り上げられ、オープンして数ヶ月経っても休日は列をなしていると聞きます。
道の駅には、地域の魅力がたくさん詰まっていて、道の駅に訪れるだけで、楽しくその地域の文化や雰囲気、名産を五感で感じられることが出来ます。道の駅に来るお客さんは、地元の人達も多いです。県外から来る人も多く、地方活性化の視点で見ると、「最前線で戦っている拠点」だと思います。マーケティング目線で見ると、訪れたくなる仕掛けが散りばめられています。
どこか、近くの道の駅を訪れて、どのような良さがあるのか、この地域が届けられる価値はなんだろうと考えながら訪れてみてください。きっと、その地域にしか届けられない価値が眠っているはずです。
自治体としては、道の駅の魅力化にまずは力を入れてみると良いです。
道の駅が有名で、訪れる人は多いですし、TV番組のロケでも道の駅は重宝されています。地元の道の駅が有名なだけでも誇りを持てます。
道の駅ではありませんが、茨城県の日立駅は、海が見えるポイントとして有名です。他の地域も知っているくらい有名なので、その話題になると日立市に誇りを持てています。
そんな場所を作ることは、自治体の使命であると考えています。
今後の展望
今後、地域の活性化には、若者が「どうしたいか」を発信することです。
自分たちは、「こんな地元にしたい」という思いを表現し、自治体や企業と協力し、仕掛けと仕組みを作っていくことが大事です。
若者がどうしたいか? → 価値になる。
(どうしたいという気持ちを蔑ろにしないことがポイントです。)
若者を集めた会議を行い、さまざまな意見を拾い集めることから始めていくことが大事でしょう。なんども言いますが、これが地域の価値になります。
そして大事なのは、持続させることです。その仕組みを作るために必要なのがマーケティング思考なのです。
地方活性化に貢献していきたい同志がいたら、一緒に頑張りましょう!
良かったらメッセージください!